研究事例

反応溶媒

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スチレンーアクリロニトリルのコポリマー(AS)を製造する

AS樹脂は透明で強靭な上に安価なため、自動車のランプカバーやメーターボックスなど工業用プラスチックとして広く使われています。
高圧加熱容器に原料のスチレンモノマー・アクリロニトリルモノマー・重合開始剤を入れたものに希釈剤として二酸化炭素を加え、80℃、12MPaの超臨界状態で5時間反応後、冷却して二酸化炭素を開放することにより、スチレンとアクリロニトリルの白色のコポリマーが得られます。

α−トコフェロール(ビタミンE)の製造

トリメチルヒドロキノンと強酸性イオン交換体(スルフォン化した活性炭など)をオートクレーブに入れ、更に炭酸ガスを圧入、100℃に加熱して18.5MPaの加圧状態にした後、108℃のイソフィトールを徐々に添加すると環化が進みます。
次にオートクレーブを冷却後、圧力を下げ、遠心分離により生成物からイオン交換体を除くと、84%の収率で淡黄色のトコフェロール(ビタミンE)を得られます。

ウラン酸化物から超臨界二酸化炭素で効率良くウランを回収

ウラン酸化物を含む試薬と反応剤としての硝酸トリブチルリン錯体を40〜60℃、10〜20MPa以上の超臨界二酸化炭素中で1〜2時間反応させると、ほぼ完全にウランは反応剤と反応し、ウランが分離できます。
この方法を用いることにより、原子力施設などで発生するウラン酸化物を含む固体廃棄物から、効率良くウランを回収することができ、二酸化炭素も反応剤も繰り返し使用できるため二次的な廃棄物もほとんど発生しません。