研究事例

含浸

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ポリエステルの染色

染色は、水に染料を溶かし、媒染剤を加えて布などを煮ながら数10分の時間をかけて行ないます。染料は水とともに捨てられ、無駄になるばかりか環境にも悪影響を与えます。
水の代わりに炭酸ガスを用いると、31℃、7.4MPaという比較的低い温度と圧力で超臨界状態になり反応が促進されるので、染まりにくいポリエステルも容易に染まります。
また、炭酸ガスは減圧すればすぐにガス化するので染料だけが残り、捨てずに回収することができるため環境に影響を与えません。

超臨界で高効率、高容量のアルカリ電池用の正極が作れる

アルカリ蓄電池の正極は、金属多孔質基板表面に水酸化ニッケルを施したものが用いられます。
43℃以上の条件下で、超臨界状態の塩化ニッケル-エタノール溶液に金属多孔質基板を含浸すると、基板の微細孔に塩化ニッケルが効率良く浸透します。
ついで374℃の条件下で、超臨界水処理を行うと、塩化ニッケルが加水分解されて細孔表面に水酸化リチウムを高密度で析出させることができます。